謎の人物椎野先生ってどんな人なの?

椎野ゼミ出身者による椎野先生レポート
取材・文:井上 淳 (1999年卒業)

椎野先生と井上氏の対談

垣間見えてきたもの

 さて、「謎の人物」なる椎野先生ですが、幼少期から高校生になるまでの過程を振り返ることで、ごくごく一部ですが、実体の人物像に近付けたかもしれません。

取材者としての一番の発見は、冒頭に触れた椎野先生のイメージ

「自分とは何なのか?」という興味や感情にはあまり関心がなく・・・

という部分について、実は全くそうではなかった、ということが分かったことです。

 つまり椎野先生の、社会に対する好奇心の出発点は「自分とは何のか?」という興味が根本にあり、自分というものを知る為に、今この社会が何か?ということを研究しているということが分かった時に、ようやく先生のエネルギーの源のありかが分かったような気になりました。

湘南校舎にて

湘南校舎にて

 また、「自分自身を知ろうとすればするほど、自分というものがないということが分かった」という社会学者としての見地は、イコール「無力な自分」ということではなく、だからこそ「無限の可能性もあり得る自分」という解釈も可能です。
 そのように自分自身を拡張していく手段として「新しいことを知る」ことだったり「社会や誰かと関わりあいを持つ」ことだったりを「学び」を通して、もしくは「アンラーン」を通して、気づいて欲しいと思っているのかもしれません。
 そして、そういった自分の外側の世界からのポジティブな刺激を感じるアンテナを張り巡らせ、「可能性(能力)の拡張」という恩恵を受けているのが、実は他の誰よりも椎野先生本人なのかもしれません。

椎野先生と井上氏

取材・文:井上 淳(1999年卒業)